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茨城県のHSP第一人者のりょうたです。
今までのことを思い返してみると、HSPについて思いあたることがたくさんありました。
特に苦労したのはサラリーマン時代(2011年~2016年)
やはり仕事をしていても、社内の雰囲気に影響されやすい、疲れやすい、ストレスから体調を崩しやすいなど。
ただ闇雲に仕事を選んでもつらいことばかり。
そこで今回の記事はHSP的目線で見たいろんな仕事のメリット・デメリットを今までやった仕事を中心に分類・解説しました。
特にHSPの方にはHSPを知り、その上でどんな仕事が向いているかイメージできたら嬉しいです。

この記事であげる業種はあくまで業務内容とHSPの関係から相性をはかっています。HSPの特性上で相性が悪くてもいっしょに働く人次第で変わることもあるので、あくまで業務内容や社風に特化して書いています
HSPとは?特徴と仕事のかかわりを解説
人口の15~20%を占め、ささいなことに敏感で、内的な経験を深く考える傾向があり、そのため必然的に外の出来事に圧倒されやすい神経システムを持って生まれた人のことです。
ひといちばい敏感なあなたが人を愛するとき―HSP気質と恋愛
HSPを提唱した心理学者のエレイン・N・アーロン博士によると、HSPとは外からの刺激に敏感であったり、場合によっては外の出来事に消耗しやすい人とされてきました。
さらに最近では日本でもHSPの研究が進み少しずつ認識も変化してきました。
HSP(Highly Sensitive Person)あるいはHSC(Highly Sensitive Child)とは、環境感受性がとくに高い人たちを表すラベルです。HSPは「生きづらさ」を表すラベルではなく、「良い環境と悪い環境から、良くも悪くも影響を受けやすい人」として理解されています。
Japan Sensitivity Research(環境感受性とは?)
今の研究においてはHSPは生きづらさなどの指標ではなく『環境に影響されやすい人』とされています。
そのため、本来は合う環境ではしっかり力を発揮できますが、逆に合わない環境では悪い影響を受けやすいともいえます。
また「DOES」というHSPの行動の傾向を表す言葉もあります。
- 【D】深く処理する(Depth of processing)
- 【O】過剰に刺激を受けやすい(Overstimulation)
- 【E】全体的に感情の反応が強く、特に共感力が強い(Empathy and emotional resuponsiveness)
- 【S】些細な刺激を察知する(Sensitivity to subtleties)
DOESですべて説明できるわけではないですが、がっつり当てはまるようであればHSPの傾向が強いと判断してもよさそうです。
ちなみに現段階で、HSPと仕事(適職)に関する研究はありません。
そのため、「HSPだから○○の仕事が向いている」などの表現はあまり適切ではありません。

よくHSPの記事などで「HSPはクリエイティブな仕事が向いている」「デザイナーが向いている」など言ってる人やサイトなどがいますが、HSPの観点だけでは無理があります。
仕事の内容をしっかり理解したうえで、自分の好みや気質などとすり合わせて考えましょう。
その代わり、HSPに限らないですが『合わない仕事』で考えるとある程度分かりやすいですし、僕もいろんな会社で働いてきてしかもブラック企業だったので合わない仕事はお伝えできます。
以下に当てはまる職場や企業や絶対ではありませんが、要注意な確率が高いかもしれません。
こういう仕事はきつい可能性が高いかもしれない
体育会系の色が強い
ある程度上下関係があるのは問題ないですし、職場としても必要なことです。
ただ上下関係が理不尽なレベルまで行くのは問題ですよね。
- 上司の言うことは絶対!
- 部下、若手をこき使う
とかですね。
これが行き過ぎて『パワハラ』につながる場合もあります。
しょっちゅう誰かが怒られている
HSP気質の特徴で、『過剰同調性』というのがあります。
過剰同調性は自らの欲望や意見よりも相手の欲望や感情に関心を向け,他者に過剰に同調する性質であり
過剰同調性がネガティブ感情表出と本来感に与える影響―被受容感を媒介にして― 東京成徳大学臨床心理学研究,19号,2019,20-27
これにより自分と他人の壁が薄いため、他人の感情が自分の中に入りやすいと考えられます。
ポジティブな感情とかであればむしろ良いのですが、怒られているなどネガティブなことも入ってくるとなると精神衛生上良くありません。
先述の体育会系の職場に多いパターンなので、やはり要注意ですね。
スピード重視の仕事
HSPの大きな特徴に『DOES』というのがあります。
HSPのおおまかな行動の傾向に近いもので、
- 【D】深く処理する(Depth of processing)
- 【O】過剰に刺激を受けやすい(Overstimulation)
- 【E】全体的に感情の反応が強く、特に共感力が強い(Empathy and emotional resuponsiveness)
- 【S】些細な刺激を察知する(Sensitivity to subtleties)
の4つを総称したものです。
この中の『深く処理する』の話で、仕事に限りませんが1つの物事に対して深く考え、じっくり掘り下げる傾向があります。
丁寧にやるともいえるので大事ですが、丁寧さよりもスピードを重視するような仕事(職場)だと力を発揮しにくかったり、評価もされにくいです。
逆に言えば、スピードより丁寧さを重視する職場や仕事であれば、強みになって重宝されます。
HSPと仕事の適性
ここまで「こういう雰囲気の職場、仕事は合わない」というものを挙げました。
ここからは今までの話に加えて、転職経験のある僕が実際に見てきた(+友人などから聞いた)経験をもとにHSPに向いている、向いていない仕事を挙げています。
以下の表は僕が経験した、友人から聞いた範囲での各仕事の相性ややってみた感じの所感などをまとめたものです。
仕事 | 相性 | 体力 | 雰囲気 | 収入 | 所感 |
---|---|---|---|---|---|
塾講師 | |||||
カウンセラー | |||||
ブロガー | |||||
内職 | |||||
飲食店 | |||||
事務 | |||||
農業法人 | |||||
ライター |
向いていると思われる仕事(必ずしもおすすめではない)
塾講師。意外と一人の時間はとれる
僕が経験してる中だと塾講師はわりとマシだったように思います。
「人と接する」要素が大きいので意外と思われるかもしれません。
ただ実際は授業の時間よりも、授業の準備や事務的な仕事のほうが時間の割合は多いです。
全体会議などを除くと各教室に散って少人数もしくは単独でいることも多いので、HSPでも多少はやりやすくなります。
生徒や保護者との相性もありますが、相性の良い人であればけっこう楽しいです。

僕の塾は人間関係は良かったので、やりやすかったですね。
それもあって仕事自体は楽しかったです。
一つ不安材料をあげるとすれば、他の塾の話(by元社員)を聞いていると、塾ってワンマン経営な会社が多いです。
社内の雰囲気なども社長のさじ加減次第だし、他の会社の話だと気性の荒い人も意外といるようです。

塾によっては会社によって違いがよりでそうですね。
過去に就活でいろんな塾を見てますけど、雰囲気は塾によってけっこう違います
カウンセラー。HSPの長所を生かせる
感受性が豊かや深く考えるという点から相手の気持ちをくみ取ったり、相手に寄り添うことが得意。
実際にHSPのカウンセラーの方もいたりするので、HSPの方に向いている確率の高い職業です。
ちなみに最近は、「HSP専門カウンセラー(HSPカウンセラー)」などカウンセラーと名のついた資格がかなり増えています。
ただしHSP専門カウンセラーは、カウンセリングの能力はつくにしてもHSPの知識についてはピンキリです。

他にもHSPアドバイザーなど、様々な呼び名のパターンがあります。もはや資格でもなんでもないですが
ましてHSP専門カウンセラーは公的、国家試験ではなく、あくまで民間資格です。
講座さえ受ければ誰でもHSP専門カウンセラーは名乗れます。
心理系の資格は数が多く見極めが難しいですが、確実なのは『臨床心理士』や『公認心理士』(国家資格)の資格を持っていること。
例えば臨床心理士になるハードルはかなり高く、
一方で、臨床心理士の資格は、「公益財団法人 日本臨床心理士資格認定協会」が認定します。
資格試験受験のためには、心理学系の指定大学院や専門職大学院で2年間勉強し、カウンセリングの実習まで経験しなくてはなりません。
産業カウンセラーと臨床心理士の違い
原則として臨床心理士の資格を取るには大学院を卒業していることが前提になります。
そのため、臨床心理士になるということはそれだけ高度なカウンセリングや心理学の知識を持っているとも言えます。

他にも産業カウンセラーもいいと思います。
資格がすべてではないですが、資格があるということはちゃんと知識は持っていることの証明にもなりますからね。
在宅でもできる仕事。ブロガー

家にいれば刺激も最小限に抑えることができます。
また在宅勤務(テレワーク)の場合、まわりの人との競争の要素もそれほどなくマイペースに取りくめて、精神的な意味でも気楽にできるのは良いですね。
ブログについては家で書くことが多いです。
(たまにコワーキングスペースに行くこともある)
もちろん、収益をガッツリ出す(月数万円)には時間がかかるなどのデメリットはあります。
ただ収益源の一つや副業という位置づけでは最適です。
最近はいろんな稼ぐ方法も出てきているので、自分に合いそうなもの・好きなものを選びましょう。

一人でゆったりできる点ではブロガーは天職だと思ってます。
内職。年齢、スキルの制限がない
2017年にシェアハウス(リバ邸茨城)に移住したときにシェアハウスの近くにたまたま内職の会社があり、内職の仕事の経験もあります。
例えば僕が経験したのは「タバコの箱の組み立て」
1つ作るのに慣れれば1分は切れるかなというものを2000個ちょっとやりました。
この手の内職は基本的に「1個〇円」みたいに報酬が決まってきます。
僕の場合は、1個2,3円くらいでやって、最終的に7000円くらいを受け取りました。
作業自体は単純作業で、自宅で仕事をすることも可能なので刺激を避けるという意味ではやりやすいかもしれません。

ただし内職だけで生活するのは難しいです。
数が膨大ですし、内職だけでやっていこうとするとかなりの時間を要します。メインの仕事が別にあって、合間に内職をやるスタンスの方が負担もストレスも少ないです。
向いていないと思われる仕事
僕は今までいろんな仕事をしてきましたが、特に飲食や事務(マルチタスク)はHSPの人にとっては厳しいように個人的には感じます。
もちろん同じHSPでも一人一人細かい気質などは異なってきますが、おおよその目安にはなるかと思います。
飲食業。刺激がいっぱい
飲食系は働くうえで瞬発力がものをいう、またかなり騒がしいという点からHSPとはかなり相性が悪い印象です。
個人的には最も避けるべき業種かと思います。
ただしこじんまりとしたカフェなど静かで刺激の少ないタイプの飲食店であればやりやすいかもしれません。
HSPのように繊細な方にはキツイ仕事ですね。

某ファミレスでのバイトが地獄でいまだにトラウマです。
就職や転職も飲食業界は徹底的に避けていました。
事務。マルチタスクがきつい
事務は、意外に思う方もいるかもしれません。
本やSNSなどで、「HSPにとって事務は適職!」という人もいるくらいですから。
いわゆるホワイト企業であれば少しはマシでしょうけど、『マルチタスクが特に苦手』という人には痛いところです。

電話応対・取次、来客応対、経理の書類作成、総務の書類作成、その他雑務等…
事務の仕事は実に多彩です。
これらを同時進行できる要領の良さは必須です。
なにより事務は同じ部署の人との連携が何より大事です。
言い換えれば人間関係ですね。
人間関係が良ければだいぶやりやすくなりますし、人間関係が悪ければ僕みたく地獄を見ます。
農業。体質が古い会社が多い
農業は相性はどうかは個人的に判断が少し難しかったですが社風や体質を考慮して、『相性が悪い』部類にしました。
都会であれば事情は変わるでしょうが、少なくとも地方の農業系の会社の場合はパワハラなどがあるなど体質が古いことが多いです。

僕は実際にパワハラ受けたうえでクビになってますからね…
また、ハローワークなどで求人を探しても
- 社会保険未加入
- 正社員でも給料がかろうじて10万円を超える(手取りだと10万円を割る?)
といった会社もありました。
あくまで僕が転職してた2016年ごろの話なので今は多少は改善されてるっぽい。とはいえ、他業界と比べると条件はあまり良くない印象です。
農業というと自然に触れられるということで、「HSPと相性が良い」とか「落ち着く」みたいな話もあるそうです。
ただし、それ以上に体質が古いですし、何より僕がパワハラを受けたりクビになったりしてるので、個人的には安易にオススメはできないです。
ライター。ノルマなど意外と厳しい
ブロガーと同じく『記事を書く』点は同じですが、ライターは『他人のウェブサイト』で記事を書くのが大きな特徴です。
ライターが難しいのは、
- 単価が低いと稼げない
- 締め切りに追われることもある
これらに悩んでいるライターは非常に多いです。
1記事書くのもすぐにできるものではないので、特に締め切りに追われるようになると深夜まで記事を書き続けることもよくあります。
在宅でできる点は楽なイメージが先行しがちなライターですが、実は意外と大変な点も多いのです。
仕事で苦労したこと
就職してからこれまで派遣事務、塾講師、農業法人、運転代行といろいろな会社で働いてきました。
自分がHSPだとわかってから改めて自分の人生をふり返ると、HSPと結びつくことが多々ありました。
- 人に見られるのが気になってしょうがない
- 職場の雰囲気、環境に敏感
- 直接自分に関係ないことでも、誰かが怒られているのを見ると気が滅入る
これもあって僕は派遣事務、塾講師、農業と20代にして仕事を転々としていました。
塾講師こそ4年続きましたが、派遣事務は2ヶ月、農業は3週間しか続きませんでした。
人に見られるのが気になってしょうがない
そもそもHSPの人は何か物事をするときに、まわりの目があると集中できず、1人でいることを好む傾向があります。
会社員という立場上、しょうがないところですがどうしても人の目であったり、まわりの雰囲気の影響は良くも悪くも受けやすいです。
人に見られていると思うと、いろいろ考えちゃいますよね。

似たようなもので人混みで疲れやすいのもあります。
職場の様子、雰囲気を良くも悪くも気にしやすい
また雰囲気についても敏感に感じとります。
いわゆる感受性が強いってやつです。
周囲が悪い雰囲気であれば雰囲気に飲まれて体調をくずしたり、仕事のパフォーマンスにも影響がでます。
事務や農業をやってたときは、「あいつは仕事できねぇな」という目線で見られていて、そういう評価を感じとってしまうので辛かったです・・・。

どんな小さな違和感もキャッチしましょう
自分に関係なくても、怒られているのを見ると気が滅入る
怒鳴り声を聞くのもすごく辛かったです。
ただただ恐怖でした。
例えば塾講師をやってたころ、社長が会議で社員に暴言を吐くことがありました。
僕に関係ないものもありましたが、聞いてるだけでものすごく不快でネガティブな気分になりました。
HSPのメリット・デメリットも把握しておこう
- 一人の時間が確保できる
- (状況にもよるが)人との関わりがそこまで多くない
- ムダに騒がしくない
HSPに適した仕事と適していない仕事を紹介しました。
HSPにスポットは当ててはいますが、今回みたく合う仕事・合わない仕事を選ぶことって非常に大事なことです。
僕自身も合わない仕事で鬱になったり、体を壊した経験があるからなおさら実感します。
こういった経験があるからこそ言えますが、仕事の内容よりも自分の特性や生き方に合った仕事を探していきましょう。
単純にやりたいことを探すより、自分としっかり向き合うことをオススメします。
仕事や働き方の選択に正解はない
違和感から目を背けない
就職活動、転職活動の面接で、会社にたいしてちょっとした違和感を持つこともあります。
例えば面接をしているときに、

あれ?この人、僕のこと見下してる?
と面接官に思うこともありました。
僕の場合、「ゆとり世代」でもあったので、面接でゆとり世代をバカにするような発言もありました。
この辺は、面接で社員の本性も少しながら垣間見えますし、違和感を感じることもあります。
実際に入社してからそれが的中したので、違和感も意外とバカにできないのです。
必ずしも会社員に固執する必要はない

そして今は昔より働き方が多様になっています。
正社員はもちろん、契約社員、派遣、フリーランスなど。
僕は今フリーランスとして活動していますが、人間関係のストレスの少なさはHSP気質にとってメリットになります。
もちろん会社員でこそ力を発揮するHSPの方もいますので、どんな形で仕事をするのが自分に合うかは本当に人によります。
ただ、いろんな働き方があるのを知っているだけでも、だいぶ視野は広がります。
HSP気質に固執しすぎない
HSPだからやりやすいと感じる仕事、やりにくいと感じる仕事はもちろんあります。
ただし、HSP気質だけに固執するのも考えものです。
あなたを構成しているのではHSPだけでなく他にも様々な性格や気質があります。
それらもトータルで考えることで、合う仕事や合わない仕事が見えてくるのでHSPだけに固執せずいろんな角度から見ていくようにしましょう。

HSPの観点も大事ですが、HSPだけで自分に合う仕事は分からないのです。
考え抜いてダメなら転職サイト・転職エージェントの活用も視野に入れよう
最近はハローワークだけでなく、転職サイトや転職エージェント、キャリアコンサルタント、適職診断など、就職・転職活動で活用できる人や機関などもかなり多様化しています。
そのため昔と比べると情報やアドバイスなども得やすくなっていていい時代になったと思います。
でもまず心がけてほしいのは、就職・転職するのはあなた自身。
そのため情報やアドバイスも重要ですが、それ以上に「自分で必死に考え抜くこと」がより大事になってきます。

僕はこの辺をちゃんと意識したのが30歳くらいなのでかなり遅かったです。
できることなら新卒のときに考えておきたかったです。
興味のあることでも、シンプルにやりたいことでも逆に嫌いなこと、やりたくないことでもOK。
仕事を選ぶのもそうですが、「自分がどうありたいか?(どう生きたいか?)」を考えてみるのもオススメです。
ただし考え抜いたうえでどうにもならなかったり、相談できる人が周りにいなければそのときに転職サイト、転職エージェントを使うと強い味方になってくれますし、転職活動もはかどりやすいです。

いざというときに相談できる人がいると心強いですね。
HSP以前に自分に合う仕事をするのが一番大事
- 一人の時間が確保できる
- (状況にもよるが)人との関わりがそこまで多くない
- ムダに騒がしくない
というところですね。
個人的にはHSPって職人気質な部分がある気がするので、塾講師みたく「自分の能力、知識をフル活用する」仕事は適性があるように思います。
細かい部分は同じHSPでも異なってきますが、間違いなく言えるのは自分に合った仕事をするということ。
特にHSPの方にはこの点を心がけてほしいです。
