メダカ飼育にオススメの底砂!合う底砂の選び方も解説

メダカ水槽の底砂

著者:長池涼太

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今回のテーマは「底砂」(そこすな:水槽の底に敷くもの)

今回紹介する中でも砂からソイル、園芸用の土など様々な種類があります。そして種類によって水質や水草への影響も少しずつ異なります。今回は底砂を入れることによるメリットやメダカ飼育に使える底砂について紹介・解説しています。

メダカ飼育における底砂について

底砂(底床(ていしょう)とよぶこともある)はメダカや金魚などの観賞魚を飼育するときに水槽の底に敷く地面にあたる部分で、

  • バクテリアのすみか
  • 水質やpHの安定
  • 水草の育成(ソイルなど種類による)
  • メダカのストレス軽減

底砂の種類にもよりますが、これらの効果があります。底砂はなくてもメダカなどは飼育はできますが水質の安定やメダカのストレス軽減のメリットを考えると、なにかしらの底砂は入れておいたほうが良いですね。

りょうた
りょうた

底砂なしで飼育することは『ベアタンク飼育』と呼ばれています。水槽の掃除がしやすいというメリットはありますが、水草が植えられないので初心者はなにか底砂は入れたほうが無難ですね。

メダカ水槽に使える底砂の種類

砂、砂利

田砂
田砂と田砂に潜るシマドジョウ

メリット

  • 野生の環境に近いのでメダカがリラックスしやすい

デメリット

  • ドジョウなどが砂をまき上げて水草が抜けることがある

大磯砂、川砂、田砂など種類がいっぱいあります。僕は田砂を使っていますが、野生のメダカがいる環境にかなり近い点でメダカにとってストレスは少なくなります。材質が石や岩由来のため、水質はアルカリ性に偏る傾向はあります。メダカならそこまで気にする必要はありませんが、アルカリ性に弱い観賞魚を飼育するときは注意しましょう。

また田砂など粒がこまかいものになると、シマドジョウなどが砂をまきあげたり、潜るなどして水草が取れてしまうこともあるのでドジョウがいる場合も注意です。

りょうた
りょうた

砂や砂利は川の雰囲気を出したい場合は特に良いですね。

りょうた
りょうた

メダカが元々いた環境に近い点では、定番といっても良いかも。困ったら砂や石系の底砂で良いですね。

ソイル

ソイル

メリット

  • バクテリアの住処になる
  • 栄養分を含むので水草の育成に良い

デメリット

  • 1~2年で粒の形が崩れることがあるので、効果を発揮し続けるなら交換が必要

栄養をふくんだ土を丸く焼き固めたもので黒や茶色など色もバリエーションがあります。多孔質(表面に無数の穴がある)なため、そこに水質を浄化してくれるバクテリアが定着、繁殖しやすいようになっています。うちでは室内の小さい水槽と屋外の水槽の底砂はソイルを使っています。

ソイル自体に栄養がふくまれているので、その点では水草の育成にも相性が良いです。水草にも水質浄化の効果はあるので、ソイルと水草を合わせて水槽に入れればメダカにとって良い環境もできやすいですね。

ちなみにふくまれている栄養に限りがある、粒の形が崩れることがあるなどの理由でソイルは基本的に1~2年で交換することが推奨されています

りょうた
りょうた

ソイルの粒は黒が主流ながら茶色など微妙な色の違いもあります。

どの色にするかはお好みでOKです。

麦飯石

麦飯石

メリット

  • 水の汚れを吸着する効果が高い

デメリット

  • 効果の持続は半年~1年なので交換が必要

石の一種ですが、麦飯石は水の汚れを吸着する効果が非常に高いです。そのため底砂としてはもちろん、少し大きめの石の形で水槽内に置いても、ミネラル分が水中に溶けだして水質の改善に効果を発揮します。

ただし水質改善やミネラル分が溶けだす効果は永遠に続くわけではなく、半年~1年くらいの効果なので、効果を発揮するためには定期的に交換が必要になります

りょうた
りょうた

とは言ってもずっと水槽内に入れても特に害はないので、仮に水質改善の効果が低くてもそのままインテリア感覚で水槽内に置いておくのも良いと思います。

サンゴ砂

メリット

  • 海水魚向け

デメリット

  • 水質がアルカリ性に偏るのでメダカにはキツイ

その名の通り、サンゴがふくまれている底砂。サンゴの死骸を砕いて、底砂向けに加工したものです。大磯砂がアルカリ性に偏るということでしたが、それ以上にサンゴ砂は水質が(弱)アルカリ性に偏りやすいです

メダカ飼育ではあまりオススメはできません。サンゴ砂を使うとすれば、海水魚を飼育するときですね

りょうた
りょうた

メダカ飼育でサンゴ砂を底砂として使っているのは見たことないですね。

逆に海水魚飼育ではよく使われています。

赤玉土

赤玉土

メリット

  • 安い
  • 多孔質なのでバクテリアの住処になる

デメリット

  • 水質が酸性に偏りやすい
  • 赤玉土自体に養分はほとんど含まれてないので、水草を育てるときは荒木田土や肥料なども組み合わせると良い

主に園芸用として出回っている赤玉土ですが、ダカの飼育に使われることもあります。ソイルと同じく表面に無数の穴があるので、バクテリアが定着し水質の改善にもつながります

特徴としては、水質が弱酸性に偏りやすいということ。メダカの場合は大きな影響はないですが、気になる場合や水質を中性~弱アルカリ性にしたい場合はカキ殻を使うことで調整できます。

他の底砂と比べて値段が安めなので、手軽に導入できます。

赤玉土とビオトープ
赤玉土を導入したビオトープ(屋外水槽)

ちなみに荒木田土と違って赤玉土自体にふくまれている養分は少ないため、ナガバオモダカなど水草を植えたい場合は水草や園芸用の土や肥料を入れるのも手です。

赤玉土
小粒の赤玉土
りょうた
りょうた

とはいえ、メダカやミナミヌマエビなどの生体がいれば、糞などが肥料代わりになるので時間がたてば養分もさほど気にはならなくなります。

不安な方は荒木田土と混ぜるのもオススメです。

りょうた
りょうた

赤玉土の詳細は以下の記事でも解説しています。

荒木田土

荒木田土

メリット

  • 田んぼの土に近いので栄養、肥料が豊富

デメリット

  • 栄養が豊富な故に、藻が発生しやすい

水田の土に近く豊富な栄養や肥料をふくんでいます。特にメダカやタニシは元々水田に生息しているのもあり相性がいいです。

荒木田土
荒木田土はまさに『土』という感じ

赤玉土と違い、水にぬらすと粒がなくなって完全に泥っぽくなるのが特徴的です。また栄養・肥料をふくむ点では水草の育ちも良くなります。ただし、

  • 栄養を含むため藻やコケが発生しやすい
  • 通気性が悪いので、赤玉土など他の通気性の良い土と合わせると良い

といった注意点があるのでこの点は気をつけましょう。基本的に屋外の水槽に使われます。

りょうた
りょうた

藻ができやすい感がある点では少し扱いはむずかしいかも。

ただ養分を含む意味では、うまく使えば水草がよく育つ。

日向土(軽石、ボラ土)

メリット

  • 多孔質でバクテリアが定着しやすい
  • 排水性・通気性が高い

デメリット

  • 日向土自体に養分はない
  • 非常に軽いため水に浮きやすい
日向土に植えたウォーターマッシュルーム
日向土自体は軽石の一種だけど土の代わりになる。浮きやすいのが欠点かな。

軽石の一種で多孔質や排水性の高さなど基本的な性質は赤玉土に近いです。

りょうた
りょうた

養分がないというデメリットはありますが、メダカのフンなどが養分代わりになるのでそこでカバーできます。

ただし水に浮きやすいため、あらかじめ水につけて水に沈む粒・浮く粒を仕分けておいた方がいいです。日向土が浮いてしまうと、水草が植えづらいですからね

観葉植物にも使える

日向土はメダカ飼育だけでなく観葉植物、特に多肉植物の土代わりにも使えます。

多肉植物は排水性の高い土を好みますが、日向土もまさに排水性が高いです。

多肉植物は肥料をやらなくても育つものが多く、排水性が高く根腐れしにくい土壌として日向土も意外と優れています。

日向土とアロマティカス
日向土でアロマティカスを育てています。

化粧砂

化粧砂
化粧砂の一例。形やいろいろは様々です。

メリット

  • 色のバリエーションが豊富
  • 水槽が華やかになる

デメリット

  • 他の底砂のようなバクテリアの住処、水質改善などの効果はない

白など明るい色が多いので化粧砂を入れることで水槽が一気に華やかになります。見た目が良いという意味では、「観賞用」の要素が強いです。

ただし、他の底砂と違って栄養分をふくんでいませんしバクテリアが住める穴も空いていません。化粧砂に水質の維持や改善の効果はないため、化粧砂を使うならろ過装置を入れた方が水の汚れも最低限ですみます。逆に言えばサンゴ砂みたくアルカリ性に偏ったり、赤玉土みたく(弱)酸性に偏ることもないので下手に水質を変えないという点では底砂としては一番無難ともいえます。

りょうた
りょうた

色のバリエーションが豊かなので、オシャレを追求したい人には良いですね。

室内のメダカ水槽にオススメの底砂

僕は2013年からメダカを飼育していますが、田砂の水槽とソイルの水槽の2種類があります。

田砂の水槽
田砂

田砂はシマドジョウがたまに砂の中にもぐるため気をつけないと植えている水草が抜けてしまうこともあります。そのため水草には『おもり』をつけることで、底砂から抜けづらくしています。

ソイルの水槽
ソイル

ソイルは田砂より粒が大きいからか水草が安定していたり水草の成長が早い印象はあります。またソイルは黒いものを使っているので茶色っぽい田砂と比べると引き締まった、スタイリッシュな雰囲気もあります。綺麗なレイアウトを目指す場合には、ソイルは良いですね。

今のところ、田砂とソイルを使っていて大きな問題はないので、初心者や迷っている方はこの2つのどちらかでも良いと思います。特にソイルは、メダカを飼育している方では使っている人が多いです。

麦飯石は底砂としては使っていませんが、少し大きめの麦飯石を置くこともあります。

屋外(ビオトープ)のメダカ水槽におすすめの底砂

赤玉土とビオトープ
メダカビオトープでは赤玉土を使っています。

屋外は初期はソイル、最近は赤玉土をメインで使っていますがこの2つは屋外でも問題ないです。

加えて最近は水生植物を入れる鉢に日向土を入れていますが、こちらも相性は良いです。

赤玉土に混ぜる形で荒木田土も使用していますが、荒木田土は養分が豊富なため量や使い方に気を付けないとコケ(藻)が発生しやすくなります。

麦飯石
麦飯石
りょうた
りょうた

室内と同じくワンポイントの飾りとして麦飯石を使っています。

メダカに合う底砂
  • 初心者や底砂に迷ったら田砂(砂利)やソイル
  • 水質を重視するなら、麦飯石(小さい麦飯石をワンポイントで入れるのも可)
  • 屋外はソイルや赤玉土がおすすめ
  • 屋外では荒木田土も使えるがコケが発生しやすくなるので使い方に注意

メダカ飼育に底砂はいらない?「ベアタンク」という手法

底砂を敷かなくてもメダカ飼育ってできますか?
できることはできます。実際に底砂なしでの飼育は「ベアタンク」とも呼ばれています。ただしバクテリアが本来は底砂に定着するはずがそれがなくなるので、頻繁な水換えが必要になります。

底砂はなくてもメダカなど観賞魚の飼育は可能です。底砂がないことによって、

  • 掃除などのメンテナンスが楽になる
  • 水槽の内の景観がスッキリする

といったメリットがあります。

ただし本来底砂は水質維持・浄化のためのバクテリアの定着する場所です。底砂がないとバクテリア(硝化バクテリア)も少なくなるため水が汚れやすくなる面もあります。そのため、底砂がない場合は頻繁に掃除や水換えが必要になります。

底砂なしの水槽
メダカ稚魚用の水槽。底砂なしで飼育しています。
りょうた
りょうた

ソイルなど粒が大きい底砂だとメダカの稚魚が挟まって死ぬこともあるので、稚魚は底砂なしで飼育することもあります。ただし、通常のメダカ飼育は何かしらの底砂は使ったほうが良いです。底砂なしのメダカ飼育は上級者向けになります。

メダカや飼育状況に合わせた底砂を使おう

メリットデメリット
砂、砂利野生の環境に近いのでメダカがリラックスしやすいドジョウなどが砂をまき上げて水草が抜けることがある
ソイルバクテリアの住処になる。栄養分を含むので水草の育成に良い1~2年で粒の形が崩れることがあるので効果を発揮し続けるなら交換が必要
麦飯石水の汚れを吸着する効果が高い効果の持続は半年~1年なので交換が必要
サンゴ砂海水魚向け水質がアルカリ性に偏るのでメダカにはキツイ
荒木田土田んぼの土に近いので栄養、肥料が豊富栄養が豊富な故に、藻が発生しやすい
赤玉土安い。多孔質なのでバクテリアの住処になる水質が酸性に偏りやすい
化粧砂色のバリエーションが豊富で水槽が華やかになる他の底砂のようなバクテリアの住処、水質改善などの効果はない
日向土排水性、保水性が高い。多孔質保水性、養分がない
各底砂のメリット・デメリット

底砂はただ水槽の底に敷くだけと思いきや種類によってメリットやデメリットが大きく異なってきます。

そのため飼育する観賞魚の種類や飼育の方針によって適切な底砂も違ってきます。メダカなど飼育する魚に合わせてあった底砂を使っていきましょう。

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