HSPのりょうたです。
今回の記事のテーマは「HSPは仕事が続かないのか?」
僕も派遣事務は2ヶ月と農業は3週間(クビ)と短期で辞めているので、仕事が続いたかと言うとそうでもありません。
同じく短期間で仕事を辞めてしまったり、辞めないまでもやめようかどうか悩んでいる人もそれなりの数がいるような印象です。
そこで今回の記事はHSP気質から見た仕事が続かない理由と仕事をする上で大事な考え方を紹介しています。
HSPはなぜ仕事が続かないのか?
刺激に疲れてしまうから。五感や雰囲気
HSPの大きな特徴が音や光、匂いなどの五感に関する刺激や会社内の雰囲気(ピリピリしているなど)にも過敏に反応してしまう傾向があります。
騒がしい職場であれば音のストレスが、HSPでない人と比べて蓄積しやすいです。
またピリピリした雰囲気を敏感に察知するタイプの場合も、ピリピリした環境下にいればストレスが溜まりやすいです。
これらによって働きづらくなったり、体調を崩してしまうこともあります。
職場の環境が自分に合うかはかなり重要なことなのです。

職場だろうと家だろうと雰囲気はすごく気になってしまいますね…。
人間関係に悩みやすい(合わない人との関係)
HSPに限った話でもないですが、仕事を続けるかどうかの判断として「人間関係」はかなりウエイトが大きいです。
僕も2か月で辞めた派遣事務は部署内の人間関係は最悪で
誰もお前のことを信用していない!
とまで言われましたし、3週間でクビになった農業法人も誰からも相手にされないし、クビになるときに社長から人格否定の説教を30分も受けました。
一方で4年続いた塾講師は長時間労働が常態化しているなどで労働環境は良くなかったです。
ただし、人間関係は比較的良かったのでそこが仕事を続けられた要因かと思います。
上記で触れた派遣事務や農業と違い、新卒採用を定期的にやっていてそこまで閉鎖的な空気感もなかったのもあり、馴染めることができました。

塾講師時代は休みの日に上司や同僚とフットサルやバスケをやってましたし、僕が辞めるときも送別会まで開催してくれました。
自分の能力を活かせてない
こちらもHSPだけの話でもないですが、自分の能力を発揮できているかどうかも重要です。
例えば塾講師をやっていたときに最初は

「生徒を引っ張り上げよう!」
と思いながらやっていましたが、あまり上手くいきませんでした。
やってみてわかりましたが、かなりの技術が要求されますし、場合によっては生徒がひいてしまうこともありますからね。
そこで3年目あたりからは、
- 生徒に寄り添う
- なるべく生徒と同じ目線に立つ
ということを心がけました。
この効果か生徒の成績も伸びやすくなり、茨城県でいうと水戸一高や日立一高、茨城高専など県内のトップ~それに近いレベルにも生徒を合格させることができました。
もちろん生徒を引っぱる方が向いているタイプもいます。
(いわゆるリーダーシップの強い人)
ただ僕はそうではなかったので、僕ができるやり方で最大限の能力を発揮しました。
HSPが仕事を続けるポイント
刺激を避ける、遮断する
HSPの方が消耗してしまう大きな要因が刺激にさらされ続けてしまうこと。
そしてその刺激にたいして疲労感を感じやすいということです。
例えば僕だと人がたくさんいる場だと疲れやすい体質だったので、1~2時間に1回はトイレに行くなど1人になれる時間を確保するようにしていました。
五感(音や光などの刺激)については、会社に働きかけることは難しいです。
そのため自身で対策をすることが重要になってきます。
音に敏感なタイプの方であれば、イヤーマフや耳栓をするのも良いですね。

音を遮断できるので、音に対するストレスをかなり軽減することができます。

ただしイヤーマフは状況によっては人前での装着は難しいので、一人でいるときなど条件は限られるかもしれません。
休む時間を確実に確保する

個人的にはこれが一番重要だと思っています。
人には誰しも「限度」というものがあります。
同じ労働時間で働いてもある人は平気だけど、またある人は疲れきっている…なんてこともあります。
塾講師時代の上司がわりとタフな人が多く、多大な残業もこなしていましたが僕にはそれができませんでした。
実際、自律神経に異常があるとの診断が下され、毎日薬を服用しなければいけないくらいでした。
今では考えられないくらい体調が常に悪い状態だったので、この経験から休むことの重要性を学びました。
休みの日はもちろんですが、仕事中も仕事に支障が出ない程度には気がぬける時間を作るとか良いですね。

ストレッチをするとかだけでも多少は違います。
いわゆるホワイト企業にお勤めの方であれば体調面のリスクは少ないでしょうが、疲れによる体調の変調は突然くることが多いので、くれぐれも無理はなさらないように。
会社以外の人と接する時間を持つ
直接仕事とは関係ないですが、重要なポイントです。
会社で何か悩みができたときに、それを会社の人に相談するのが気が引ける場合もあります。
辞めようか悩んでるみたいなレベルならなおさらですよね。
そういうときに学生時の友人、趣味つながりなんでもいいですが、会社とは関係ない人との接点を持っておくのは重要です。
僕も塾講師時代に辞めようか悩んでたときに、高校時代の先輩に再会して会社でのことをいろいろ話して少し楽になったことがありました。
辞める辞めないまで行かなくてもメンタルの負担を減らすという意味で、会社の外の人と接点を持つのは重要です。

自分を客観視しよう。
仕事が続くことがすべてではない
仕事が上手くいって続けば、もちろんそれに越したことはありません。
「石の上にも三年」という言葉がありますが、塾講師時代に長時間労働でボロボロだった僕はこの言葉を真に受けていて、

最低でも3年はやろう…
と考えてなんとか3年はやりました。
(結局4年やった)
ただこの「石の上にも三年」をうのみにするのは危険です。
最近は労働問題から派生して鬱病なども問題になっていますが、まさに鬱などの精神疾患にかかるリスクがあります。
長くやることで仕事の技術が身についたりなどメリットはもちろんありますが、同時に自分を大事にしてほしいなと思います。
仕事が続ける気力が少なくなった場合
相談相手やメンターを呼べる人を一人つくりましょう。
今でこそ本拠地で仕事をしている関係で、悩みがあれば相談できる人がそばにいますが、塾講師で消耗してたころは家と会社の往復だったのでなにかあっても相談できる人がいませんでした。
そのため、一人で抱えこんでどんどんストレスが溜まっていくという悪循環でした。
幸い僕の場合は、辞める一年前になって学生時代にお世話になった先輩や先生に再会する機会があり、そこでいろいろと相談できたおかげで手遅れになる前に辞めることができました。
HSPが続けやすいであろう仕事
ここまでHSPと仕事で話をすると、

じゃあ、HSPって具体的に何の仕事ならやりやすいの?
と思うかもしれません。
一般的にHSPというと、その共感性の高さから「カウンセラー」に適性があると言われています。
もしくはその丁寧さから「事務職」もよくHSPと相性が良いと言われていますね。
ただしこれらについてもあくまで一例で、絶対的な指標ではありません。
例えば、僕は事務職で実際に働いたことがありますが地獄でした。
それはそれは鬱寸前までいきました。
あくまでHSP気質との理論上の相性の話なので、実際にあなたにその仕事が合うかはあなた次第なのです。
HSPと一口に言っても、何に敏感かなどは人によります。
例えば僕は音に敏感(聴覚過敏)ですが、同じHSPでも光の刺激に敏感だけど音は気にならないという方もいます。
そのためHSPで適職と一般的に言われていても、あなたに合うという保証はありません。
あくまでHSPは持っている気質の一つで他にも内向型、外向型など人の気質には様々な要素があります。
HSP以外の観点も含めて適職を選ぶのが重要です。
HSPの観点も含めて自分に合う仕事を考える
- 五感の刺激や会社の雰囲気などによって疲れやすいから
- 人間関係に悩みやすい(気にしやすい)
- 自分の能力を活かせていない
- 長く仕事を続けることがすべてではない
- 仕事がキツく感じるようになったら相談相手やメンターがいると楽
- ネット上で言われているHSPに合う仕事はあくまで理論上の話。実際に合うかはHSP以外もふくめたあなたの気質によって変わってくる
HSPと仕事の継続について書いてみました。
心から良いと思える職場であればむしろ長く働けるならその方が良いです。
一方で、僕の過去の勤務先みたいなブラック企業というのは本当に多いです。
そういう場合は長く勤めることで、かえって自分が壊れることにもつながります。
そしてなにより、自分に合う仕事に就くことが重要になってきます。
ただしネット上などで言われている「HSPに合う仕事」と言うのはあくまで理論上の話なので、あなたがHSPだとしてもその仕事が必ず合うとは限りません。
人にはHSP以外にも様々な要素があります。
それらを加味しないとその仕事が合うかはわからないので、「HSPだからこれ」ではなく、自己理解をしっかり深めて仕事が合うか合わないかを判断しましょう。
