卒業後も役立つ!大学生活で得られるもの

著者:長池涼太(ブラック企業研究家)

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2024年12月に茨城大学でブラック企業に関する授業をしてきてから、ブラック企業やキャリアの発信をする際に大学生を念頭に置いた発信も増やしました。

僕自身も大学を出ていますが、大学生活は学業だけでなくサークルやアルバイト、就職活動などやることが実に多彩ですし、人によって大学生活の様子は大きく異なってきます。だからこそ「どんな風な大学生活を送ればいいか?」や「そもそも大学に行く意味があるか?」などいろんなことを考えやすいとも思います。

もちろん全員が全員大学に行った方が良いと言うつもりもないですが、大学生ならではのメリット(できること)や大卒ならではのメリットも存在します。

今回の記事では大学生だからできることや大学に行くことのメリットなどを解説しました。

大学でできることはたくさんある

たくさんの時間を使い様々な経験を積める

学生時代の方がいろんなことができる

大学は高校以上に時間を取れることが多いです

高校は時間割で朝から夕方まで授業で埋まっていることが多いですが、大学は大半の授業は自分で選べるため自分で授業等の日程も調整しやすいです。人によっては平日でも授業が一切ない日を作ることも可能です。

また大学の夏休みや冬休みなどの長期休みも高校までと比べて長いことが多いため、長期休みを使って様々なことにチャレンジすることもできます。例えば僕が大学生の時は、夏休みの間に教習所に通って車の免許を取得しました。

りょうた
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長期休み中に自動車教習所に通って免許を取る方も多いですね。もしくは合宿形式の場合もありますし。社会人になってから教習所通うのはなかなか難しい。

様々なことへの挑戦

大学は新しいことに挑戦しやすい環境です。例えばサークルや学生団体に参加してリーダーシップを発揮したり、大学に在籍しながら起業やフリーランスに挑戦したりすることもできる。

また学内のイベントやコンペ、ビジネスコンテスト(ビジコン)に参加すれば、普段の勉強とは違う形で自分を成長させる機会が得られる。起業したり会社員と違って、失敗しても大きなリスクが少ないのが大学生の強みです。興味のあることにどんどん挑戦することで、自分の可能性を広げられます。

たとえば茨城大学では大学生だけでなく、高校生や中学生も対象にした学生ビジネスプランコンテストを開催しています。

りょうた
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最近は学生のうちに起業する方も増えていますね。

また大学を休学して起業・ビジネスに専念したり、海外留学、世界一周をした学生もいたので、社会人になってからでは難しいこともできるのは時間がある大学生ならではですね。

一人暮らしのスキル

実家を離れて遠方の大学に進学すると一人暮らしをする人が増えます。初めての一人暮らしとなると今まで親がやってくれていた家事を自分で全部やらなければいけなくなり、家事にもだいぶ労力や時間を取られます。

ただ、一人暮らしは社会人になってもやることが多いため学生のうちに一人暮らしをして生活力をつけておくのは良いことです。

また、結婚するにあたって今の時代は男女問わず家事をすることも求められるので、学生にしても社会人にしてもどこかのタイミングで一人暮らしの経験はしておいた方がいいですね。

たくさんの友人、仲間を作れる

大学を介したネットワークのメリット

高校までは同じ市内や同じ県内出身の学生がほとんどですが、大学は全国から学生が集まります。地方の大学だと地元の出身の学生が多いですが、それでも県外出身の学生もある程度はいますし、そもそも高校までと比べて学生の数もぐっと増えることが多いです。

特に僕のように都内の大学に行くと、全国から学生が集まり様々なタイプの学生と出会えます。僕も高校まで茨城で大学だけ都内でしたが、茨城にいたら出会えないような人との出会いがたくさんありました。

また、大学に限らず高校もそうですが学生時代の友人との縁は案外続くことも多いです。たとえば茨城県内だと茨城大学や筑波大など県内の学生とOB・OGの結びつきも強いので、大学が一つの「コミュニティ」になっている感じもあります。

りょうた
りょうた

大学に限らず学校を通じてのつながりは卒業後も続いたり、意外なところで助けになることもあります。

大学でないと得られない専門知識やスキル

大学はどの学部に行くにしても高校までと比べて学ぶ内容のレベルが一気に上がります

例えば僕は農学部に進学しましたが、野菜の育て方はもちろん肥料や植物の病気、植物の組織などに関して生物学だけでなく化学の観点からも学びましたし、さらにデータを取る上で高校より高レベルな数学や統計学も学びました。

ちなみに卒業論文は「観葉植物を用いた空気浄化」でしたが、空気中の化学物質を無毒な二酸化炭素に変化させる仕組みも生物と化学を複合的に使いましたし、統計的な手法も用いながら詳細なデータをとりました。

りょうた
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農学部は植物相手で高校で言う「生物」のイメージが強いですが、生物の理解には「化学」が必須ですし、研究内容によっては物理や数学の知識もふんだんに使います。

社会との接点とキャリアの形成

大学は特に3年生以降になると就活も本格化し、社会との接点もかなり増えます。アルバイトもそうで高校ではアルバイトを禁止している学校もありますが、大学はむしろアルバイトをやるのが必須みたいな風潮もあります。

大学内においてもインターンシップを活用して企業で働く経験を学生のうちに積むこともできますし、最近は一部の大学ですが『コーオプ教育』と題して大学のカリキュラムの中で企業で働く経験を積むことも可能になってきました。茨城県では茨城大学が国立大学で初めてコーオプ教育を導入しましたが、このような取り組みは今後より増えていくと思われます。

大卒であることのメリット・得たもの

選択肢が広がった

まずシンプルに「大卒」であることで仕事選びの選択肢がかなり広まりました。事務や営業くらいであれば学歴はそれほど関係ない印象ですが、例えば僕がやっていた塾講師は大卒か大学院卒であることが必須ですし、研究職など専門性の高い職業は最低でも大学院卒以上ということもあります。

大卒だから良い高卒だからダメなど優劣をつけるつもりはないですが、事実や傾向として大卒の方が応募できる企業が多いです。

学びの深さと専門性

大学では特定の分野を深く学ぶことができ、専門性を高められます。高校までの勉強とは異なり、自分の興味・関心に基づいて研究を進められる点が大きな特徴です。専門書を読んだり、教授などの研究者から直接指導を受けたりすることで、より高度な知識を身につけられます。

またゼミや卒業研究を通じて自ら問題を設定し、解決する能力が養われます。これにより、実社会で求められる論理的思考力や問題解決力も身につきます。

りょうた
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一見ゼミや卒業研究って仕事と関係なさそうで、その過程でやることや本質は仕事にも通じるものがあります。

社会的な信頼と評価

学歴社会に関する賛否はありますが、日本では学歴が社会的な信頼を生むことがあります。特に企業の採用においては、学歴がフィルターとして機能する場面も少なくないです。大卒であること自体が能力や努力の証明と見なされ、特に初対面の相手に対して一定の信頼を得やすい。

りょうた
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僕の知人で昔企業の採用担当をやっていた方も選考時に「学歴で足切りをすることはあった」とのことでした。学歴に対する考え方は企業により異なり、学歴を気にしない企業もありますけどね。

学校卒業後フルタイムの正社員を続けた場合の 60 歳までの生涯賃金(退職金を含めない)は(図 21-1)、男性は高校卒 2 億円、大学卒 2 億 5 千万円、女性は高校卒 1 億 5 千万円、大学卒 2 億円となる。

21 生涯賃金など生涯に関する指標|ユースフル労働統計 2023

生涯賃金も基本的に大卒の方が高くなる傾向があります。高卒の方が働き始めるタイミングは早いとはいえ、それ以上に大卒の方が初任給が高かったり、給料も高くなる傾向があるためトータルで見ると大卒の方が稼ぎやすい側面は多少なりともあります。

りょうた
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初任給は学歴によって区分けされていることが多いですね。

2024年4月入社者の学歴別初任給額の水準(中間集計)は下表のとおり。一律に初任給額を決定している場合(一律)、大学卒は22万6,341円で前年度比8,706円(4.01%)増、高校卒は18万9,723円で8,349円(4.71%)増となった。職種やコース(総合職と一般職、広域勤務と地域限定勤務など)で初任給額を区分している場合(格差あり)、大学卒は最高23万6,509円(8,615円、3.74%増)、最低21万2,639円(8,906円、4.37%増)、高校卒は最高19万6,969円(9,885円、5.29%増)、最低18万5,223円(1万1,942円、6.79%増)。

2024年度 決定初任給調査 中間集計 | 決定初任給調査 | 賃金制度・春闘 | 産労総合研究所

大学を通じてのつながり

大学で出会った友人や先輩、教授とのつながりは、社会に出た後も貴重な財産となります。同じ大学の出身者同士は、業界や職種を超えてつながることが多く、仕事の紹介やビジネスの機会につながることもあります。

また、大学によってはOB・OGのネットワークや同窓会が充実している大学もあり、就職や転職の際に強いサポートを受けられることもある。学歴を通じた人脈は、単なる友人関係にとどまらず、人生のさまざまな場面で役立つことが多い。

就職活動においてもOB・OG訪問やOB・OGが大学に来て企業説明会をやることもあるので、大学を通じたつながりは実は幅広い分野で活用されています。

りょうた
りょうた

ぜひ大学生の皆さんには、一人でも多く友人を作ってほしいです。他の大学の学生でもいいし、学生に限らなくても大丈夫です。

社会人になってから、時には学生時代の友人があなたを助けてくれることがあるかもしれません。

大学生活を活かすためにするといいこと(すれば良かったこと)

自分の興味のある分野を探す

大学生活特に勉強におけるの大きな特徴は、自分の興味・関心を自由に探求できることです。授業の時間割がきっちり決まっている高校までとは違い、大学では選択肢が広がり履修する科目も自分で決めたり、自分に合った専門分野を見つけるチャンスがあります。

授業だけでなくゼミや研究活動、サークル、学外の勉強会などに参加することで視野が広がります。特に将来のキャリアに直結する分野を見つけられると、大学生活の充実度が大きく変わります。興味があることを見つけたら、深掘りして学び経験を積むことが重要です。

りょうた
りょうた

当時の僕も学業は頑張ったつもりではありますが、将来のことまで考えて授業などを選べばよかったと思います。

資格取得やスキルアップに挑戦する

大学生は時間があり時間の融通もききやすいため、資格取得やスキルアップに最適な時期です。僕の時はTOEIC2回、漢字検定2級、理科検定2級など実力チェック的な意味合いでチャレンジしました。

最近で言えばTOEICもそうですが、語学資格や簿記、ITパスポート、基本情報技術者などの実務系資格を取得をするのも良さそうです。またプログラミング、動画編集、ライティングなどのスキルを身につければ、将来的に副業や独立の選択肢も広がりますし活用できる機会も多いです

就職してからこれらの資格やスキルにチャレンジするのは時間が無かったりなどでハードルが上がってしまうことも多いので、学生のうちにできることはやっておきたいものですね。

りょうた
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資格取得やスキルアップは時間がある大学生だからこそやりやすい。

社会との接点を持つ(アルバイト・インターンシップ・ボランティア)

大学生活のうちに社会経験を積むことは、視野を広げるうえ重要です。アルバイトを通じて社会人としての基本的なマナーや責任感が養われます。僕が大学生の時はファミレスのアルバイトにチャレンジするも上司の恫喝などに耐え切れず3日で辞めてしまい、それ以降バイトは一切しませんでした。ただアルバイト経験が乏しかったことで就活の際に就職後のイメージや自分に合う仕事のイメージがわきづらいなどの弊害もあり、就活はかなり苦労し内定がもらえないまま大学を卒業してしまいました。

りょうた
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ただし変なアルバイトに引っかからないように注意!

またアルバイトだけでなくインターンシップも良いですね。僕が大学生だった当時もインターンシップはありましたが、今ほど一般的ではなく僕もやることはありませんでした。インターンシップに参加すれば、会社や業界のリアルな実態を知ることができる。

僕が大学生の頃はインターンシップに行く学生の方が珍しかったですが、今は7割ほどの学生がインターンシップを経験していますし、僕の周りの大学生でもインターンシップの話題はよく挙がる印象です。

  • インターンシップ等※に参加した学生は7割超。うち「複数回参加」の回答が62.9%へと高まっている。
  • 参加したインターンシップ等のうち最長の日数として、「1日」又は「半日」と回答した割合は約4割。
  • 半日間又は1日間のインターンシップ等の参加回数が占める割合は83.5%へと上昇。
    ※企業が「インターンシップ」や「ワンデー仕事体験」等と称して実施したプログラムをすべて含めて回答を求めた。
インターンシップ等への参加状況等|内閣府
りょうた
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今やインターンシップに参加するのが普通ですね。

さらにボランティア活動では、普段の大学生活では得られない経験や年代問わず人とのつながりを築くことができます。社会に出る前に、さまざまな環境で実践的な経験を積んだり様々な人と出会っておくことで、自分の適性や将来の方向性を明確にできるだろう。

僕は大学のサークルにも入っていなかったり、学外のボランティアや社会活動などもやっていなかったため、単なる大学と家の往復になっていました。

まとめ

記事のまとめ
  • 大学だからできることはたくさんある
  • 学歴による差別は良くないとは言いつつ、大卒ならではのメリットは今もある
  • 大学は時間も取りやすくいろんなことができる
  • 大学生活を無駄にしないために大学生のうちにできることはやっておこう

僕も大学は出ていますが、個人的には大学において知識やスキルもそうですが、それ以上に人間として成長したのが大きかった4年間だったと思っています。

一般的な大学生と違い、バイトやサークルもやらず地味な大学生活を送った僕ですら大学は通ってよかったと思いますし、大学に行ってなかったらどうなってたのかなと思うこともあります。

今は時代の流れもあり、学歴や大卒に対する価値観や考え方も変わってきており、必ずしも大卒でなければいけないわけでもないとも思います。ただ、それでも大学ならではのメリットがあるのも事実なので、もし大学進学や今の大学生活に迷っている方は今回の記事も参考にしながら大学生活を設計していただけたら嬉しいと思います。

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