「おまえは価値のない人間だ」
こんにちは、りょうた(@nr880622)です。
プロフィールなどでもふれていますが、僕は農業法人をわずか3週間でクビになりました。
塾講師を辞めてから、自分はどんな仕事をしたいのか模索する日々が続く中で、農業かなという結論にいきつきました。
大学も農学部でしたし。
正直「農学部だからなんとかなるかな」という甘い思いも多少ありましたが、結果的には3週間でクビになりました。
人格否定の言葉もいわれ、クビになったことで僕は自信を失いました。
そんな農業のバイトを短期間でクビになった実態を体験談として書いてみました。
目次
選考~バイト開始まで
面接。思いのほか専門的なことも聞かれた
面接の前半はやはり大学の農学部の話。
特に卒論については深くきかれました。
ただ、卒論は観葉植物だったので農業からははずれてます。
大学を卒業してから農業からはなれた仕事をしてましたが、その会社で栽培してる野菜についても聞かれました。
下調べはしたのである程度までは答えられましたが、それ以上のことを聞かれるとさすがにわかりませんでした。
例えば、その野菜はどこからの輸入が多いか。
と思いきや、ではなぜその国からの輸入が多いか。
また、なぜその国で栽培がさかんなのかなど。
たぶんこのへんは、大学生のときにきかれても答えられたか怪しい…。
農作業体験。1日収穫作業をした
しかし意外にも後日一日農作業体験に参加させてもらえて、そこで採用するかどうかを判断することになりました。
体験当日はひたすら野菜の収穫作業。
朝から夕方までずっと収穫でした。
パートの人といっしょでしたが、親と同年代の人が多くすぐ打ち解けました。
外国人の研修生(寮みたいな所に住み込み)も何人かいたけど、意外とすぐ仲良くなれた。
で、その体験の様子の結果…採用ということになりまずはアルバイト(試用期間)あつかいで様子を見て正社員に登用ということになりました。
採用というか作業後に、「(バイト)やってみる?」って聞かれたので、「やります!」と答えたくらい。
労働形態・仕事内容(当時)としては、
- 8時半~17時(12~13時はお昼休憩。10時と15時からは15分休憩)
- 時給750円(当時の茨城県の最低賃金は747円)
- 内容は農作業メインだが、ベテランのバイトや社員は発送作業、営業っぽいこと、機械の操作もある
という感じでした。
バイトで定時で終わるため、きついとかはなかったです。
やはり農業『法人』だけにやることの幅は、一般の農家と比べて幅広い。
農業をクビになるまで
1週目:初日から雲行き怪しく

農作業体験の翌週からバイトが始まりました。
収穫がメインでしたが、さっそくスピードがすでにいる人と比べてだいぶ遅いこともあり、初日からいろいろいわれました。
農作業体験で、収穫作業と収穫の機械を少し触れたけど、1日じゃあねぇ・・。
ちなみに初日の収穫は、体験のときとは別の野菜でした(笑)
おまけに温室と別に畑もあったり。
2週目:自分の無力さを痛感
収穫+他の作業もやるようになりました。
しかし、他のも作業の手順を覚えるのに精一杯でスピードを上げる余裕まではありませんでした。
ある作業のときに社長が他の作業してる人を呼び、僕とスピードを競わせました。
いろいろやってみたものの大差・・・。
心が折れかけました。
なおこの週の最後に社長とじっくり話をする機会がありましたが、
「この調子だと社員にするのは厳しい」
「まじめにやってるの?」
と少し怒り気味に言われました。
もちろんまじめに取りくんでいましたが、上達具合の少なさを見てふざけてるように見えたらしい・・・。
(ふざける余裕もない)
3週目:無力さをさらに痛感
2週目と同じ調子。
今思うと、前の週より心なしか社長や社員がいらついているように感じました。
雲行きの怪しさを感じながらの仕事。
パートのおばさんたちは、優しく接してくれた。
ただ、社員からの目線が非常に気になった時期でした。
相変わらず社長や社員にはいろいろ言われてました。
4週目:クビ。価値のない人間

4週目の初日。
ある作業でミスをしてしまい、社員をキレさせてしまいました。
社長にも耳に入り、説教。
その後、「その作業は任せられない」という理由で夕方まで大量のダンボールの組み立てをやらされました。
仕事後、社長に呼び出されクビを宣告される。
30分くらいいろいろ言われました。
頭がパニックになっててあまり言われたことを覚えてないのですが、唯一覚えてるのが
「おまえには時給の半分の価値しかない」
そんなこともあり、クビになり心も折られました。
何より社員が仕事している事務所の中で言われたので、言うことが社員にも全部聞こえてました。
人前で人格否定されたのは生まれて初めてでした…。
帰りの車の中で泣きました。
精神的にメチャクチャきつかったです。
ちなみに親には「クビになった」とは言わず「打ち切り」って言っておきました。
社長の発言は本来パワハラに該当します。
後日談。二度と見たくない顔
クビになった翌日にハローワークから離職証明書というのを渡されました。
これを会社の人に書いてもらわなければいけないそうで電話して、翌週に書いてもらいに会社に行ってきました。
やはりクビにした人間だったので会いたくなかったのでしょう。
顔を合わせた瞬間、ものすごく嫌そうな顔をされました。
電話の時も二度と会いたくもない僕が電話したもんだからか、イラついている様子だったし。
ただ、これをやらないと失業手当など諸々のことが進まないので我慢しました。
ちなみにこのクビになった件、ハローワークと会社を紹介してくれた農林振興公社に報告はしましたが、3週間でクビは茨城県では当時例がなかったそうで、かなり驚かれました。
(まして後継者不足とも言われる農業だけに、驚きも倍増だったでしょうね)
僕は価値のない人間か?と自問自答

ということで精神的にかなりダメージを受けました。
これ以降、「あなたには時給の半分の価値しかない」が頭から離れず「本当に自分は価値のない人間なのか?」ということを自問自答する日々が続きました。
正直今でもそう思うことはありますが、そのことはたまたまその会社だけのことと、最近は割り切るようにしています。
自分に対する自信を根底から破壊された出来事でしたが、これからも一生懸命生きていきます。
先程ツイートを拝見して記事見させてもらいました。俺も今まで職場でムカつく言葉をあびせられましたが、「時給の半分の価値しかない」はあまりにも酷い。
バイトというと一見社員より気楽と思いがちですが、「時給いくらの人間」というレッテルを貼られ、人を平均で並べてしまう共産主義が蔓延っているなと俺は思います。
日本の労働環境が資本主義だろうと、共産主義だろうと比較対象が常に「他人」。これが労働者の働きづらさを生んでいます。
ここは能力に応じて時給がアップするので、そういうレッテル貼られる可能性は高かったですね。
クビになって半年以上たってるので、今となってはアホらしいとしか思ってませんけどね。でも、最近競争心みたいのが薄れてきた(自分は自分、人は人みたいな)ので、あまり比べられると辛い所もあります。