正社員はオワコン?今考えられる最適な働き方

著者:長池涼太(ブラック企業研究家)

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最近はフリーランスなど会社員以外の働き方も提唱されており、一部では「会社員(正社員)はオワコン」とも言われています。

果たして本当にそうでしょうか?

僕は正社員を経てフリーランスを約4年間やっていますが、今は正社員をうらやましいと思うこともあります。

今回の記事は正社員とフリーランス両方を経験したうえでの正社員のメリット、デメリットやフリーランスに向いているであろう人を解説しました。

正社員のメリット

正社員とフリーランス両方で精力的に頑張っている友人と今回の記事に近いテーマで対談しました。

上記の動画内の話や僕自身4年間正社員をやった中で考えられる正社員のメリットは以下の通りと考えています。

  • お金を確実に稼げる
  • 金融機関からも信用されローンを組みやすい
  • スキルが身につく
  • 人とのつながり、出会い
  • 基本的に確定申告が不要

安定した収入

正社員の一番の強みは『お金』ですね。

業界や会社による良しあしもありますが、それでも確実に毎月10数万円~20万円以上が給料としていただけるのは心強いです。

アルバイトや派遣などほかの雇用形態は正社員より給料が低めの傾向があります。

フリーランスに至っては給料という概念がなく、成果が出なければ収入ゼロもありえます

金銭の安定は正社員が圧倒的です。

りょうた
りょうた

フリーランスを数年やっている人はとにかく、駆け出しであればほぼ100%会社員時代より収入は落ちます。

またお金もそうですが、

  • 社会保険(健康保険、厚生年金)
  • 福利厚生(有給休暇、特定の施設を割引料金で利用できるなど)
  • 退職金(会社によるが最低でも勤続3年以上が多い)

なども会社員、特に正社員は充実しているのは大きなメリットです。

りょうた
りょうた

なんやかんやで税金などいろいろお金がかかりますからね。

銀行・賃貸関係の信用が強い

特にマイホームなどでローンを組む、賃貸物件を借りる、また銀行から融資を受けるとなったとき、その人の信用はかなり重要らしく特に正社員をやっている人の信用が圧倒的です

少なくともそこまで稼いでるわけでもない僕みたいなフリーランスがローンなどを申し込んでも審査に通る確率は低いと思います。

りょうた
りょうた

ただ、フリーランスになってからクレジットカードを作れたので、クレジットカードくらいなら可能かもしれません。

スキルが身につく

アルバイトや派遣などもやってきましたが、正社員が一番スキルが身に付きやすいです。

僕は正社員の塾講師でしたが、例えばこれがアルバイトだと授業をするくらいにとどまります。

正社員の塾講師は授業もやりますが、加えて保護者との面談や教室のマネジメントなどアルバイトではやらないような業務もたくさんあります。

塾も民間企業である以上は生徒を集めないと売り上げにもつながらないため、生徒の成績を上げつつ、生徒を集めて売り上げを確保することも大事になってきます。

その戦略を考えるのも正社員の塾講師の大切な仕事です。

りょうた
りょうた

ブログとは別に員支援ネットワークT-KNITで教育に関わる活動にもかかわっているため塾講師時代全般の経験は役に立っていますし、塾で触れたマネジメント系の知見も多少ですがブログなどフリーランスの活動全般に役立っていると思います。

人とのつながり、出会い

フリーランスの場合、特に僕がやっているブロガーのようにオンラインで完結する仕事だと人と出会うことが多くないため、一人でも仕事が成り立つことが多いです。

これは気楽な面もありますが孤独感も感じやすくある意味メンタルの強さも求められたり、いざという時の助けを得づらいこともあります。

りょうた
りょうた

ブロガーやライターなどは匿名でやってる人が多く、その点も孤独感を助長する部分はあります。

イベントなどに行けば多少紛れますが。

正社員など会社に勤めていれば先輩、上司、同僚、後輩など様々な人と自動的に出会いますし、特に何もなくても人とつながっているという安心はあります。

基本的に確定申告が不要

確定申告の会場
確定申告などでフリーランスは税務署にお世話になることも多いです。

フリーランス特有なのが『確定申告』。

毎月2月~3月に前年の収入や経費、税金などの控除を記入し提出するというもので、これがとてもめんどくさいです。

会社員は確定申告にあたる作業を会社でやってくれているため、社員自身が確定申告をすることは原則ありません

ただし、副業で年20万円以上の所得がある場合は会社員でも確定申告をしなければいけないので注意しましょう。

正社員のデメリット

逆に正社員であることのデメリットは以下の3つが考えられます。

  • 残業や長時間労働が増えやすい
  • 異動や昇進などで環境が変わりやすい
  • 辞めるハードルが高い

ただし会社によったり、人によってはデメリットでもないかもしれません。

残業や長時間労働が増えやすい

講習期間中のタイムスケジュール
塾講師時代(講習期間中)のタイムスケジュール。1日12時間以上働くこともよくありました

アルバイトは働いた分だけ時給で給料がかさむこともあるため、労働時間を抑えられることもあります。

一方で正社員は月給制のため、ある意味『働かせ放題』な側面もあります。

残業・長時間労働関係の労働問題は正社員の人に多い印象です

残業や長時間労働がかさめば体調を崩しますし、若いからと言って無理をすると30代以降で僕みたく胃腸が弱くなるなどの後遺症に苦しむこともあります。

塾講師は長時間労働になりやすいタイプ

異動や昇進による環境の変化

これは大手などに限られますが、正社員の場合は異動や転勤が伴うこともあります。

全国各地や海外への転勤もあり得るため、環境の変化は非常に大きいです。

もちろん一概に悪いものではなくキャリアップで必要な場合もありますが、環境の変化に弱いタイプの人にはキツいです

りょうた
りょうた

地方の中小企業や零細企業など規模の小さい会社だと異動や転勤がそもそもなかったり、あったとしてもその都道府県内にとどまります。

辞めるハードルが高い

アルバイトはよほど変な職場でなければ割とすぐに辞められることが多いです。

ただ正社員となると、退職願(退職届)を会社に提出したり、上司や関係各所への報告や引継ぎなどやることが多いです

りょうた
りょうた

引継ぎなどは法律で義務付けられてはいませんが、辞めた後や会社との関係性を考えると基本的にはやっておいたほうがいいです。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

民法|第627条1項

民法では「2週間前」という定めはあり、本来辞めるという意思表示に対して会社が「ノー」という筋合いはないので辞める側ももっと気軽に辞めていいです。

六箇月以上の期間によって報酬を定めた場合には、前項の解約の申入れは、三箇月前にしなければならない。

民法|第627条3項

ただし年俸制のように期間によって報酬が定まっている場合は、3か月前とされているため年俸制の会社で働いている方は注意しましょう。

辞めるのは「とりあえず」の気持ちでも

正社員じゃなくてもいい人

フリーランスの目線で考えると以下に該当する人は正社員じゃなくてもある程度やっていけると思います。

  • お金に執着がない
  • 自己管理できる
  • 何かしらスキルが身についてる

ただし、正社員じゃなくてもいいというよりはどんな働き方でも重要ともいえるかもしれません。

お金に執着がない

特に会社を辞めてブロガーやライターなどでフリーランスを目指す方に多いのが「ブロガー(もしくはライター)で稼ぎたい!」という人。

もちろん稼ぐことも大事ですが、変な話フリーランスにおいては稼ぎたい気持ちをそこまで出していない人のほうが稼げていることが多いです

また友人曰く

「「お金を稼ぎたい」という焦りが出るとかえって仕事が回らなくなって、仕事もうまくいかなくなることもある」

とのこと。

僕もフリーランスである以上は稼ぐことは切っても切り離せない関係ですが、稼ぐ・お金に関しては特にSNS上ではあまり発信しないようにしています。

りょうた
りょうた

フリーランスは稼ぐ以上の目的や信念がないと上手くいかないです。

稼ぎたいだけなら正社員が圧倒的ですし、むしろフリーランスはやらないほうがいいです。

自己管理できる

たとえばライターの場合は記事を書くにあたって『締め切り』が必ず存在します。

締め切りを守られなければ信用もガタ落ちで今後仕事をもらいづらくなることもあるため、ちゃんとやらないと悪影響も多いです。

特にフリーランスの場合は、締め切りだけでなくあらゆることを自分で管理するのが必須です

りょうた
りょうた

締め切りはもちろん、クライアントとの打ち合わせ、お金の入金や支払いなど管理すべきことは多岐にわたります。

会社なら税金などのことは会社でも管理しているため、正社員以外の働き方特にフリーランスをお考えの方にとって自己管理は必須になってきます。

何かしらスキルが身についてる

例えばブロガーやライターなら、

  • SEOなどのマーケティングスキル
  • ライティングスキル
  • 必要最低限のWordPressの使い方(WordPressを使う場合)
  • 営業スキル(ライター)

などが必要になることが多いです。

これらのスキルはいずれも短期間で身につくものではなく、早くても数か月スパンでみたほうがいいです。

りょうた
りょうた

ブログだと目に見えて稼げる(月数千円以上)には、最低半年はかかるイメージです。

そう考えると会社を辞めてからスキルを身に着けるより、会社にいる段階から少しずつスキルを身につけていって、会社を辞める頃にはスキルは一人前になった状態でいたほうがリスクも少ないです。

「正社員はオワコン!」を真に受け過ぎないように

記事のまとめ
  • お金を稼ぐに関しては正社員が最強
  • ローンなど金融機関がらみの審査も正社員だと有利なことが多い
  • フリーランスは確定申告が必須だが正社員が基本的に不要
  • 正社員は残業や長時間労働の温床になりやすいこともある
  • 正社員は異動や昇進で環境が変わりやすい
  • フリーランスになりたいなら「お金に執着がない」「自己管理できる」「何かしらスキルがある」は必須

「今の時代、正社員じゃなくてもいいのでは?」という声もSNSではちらほらあり共感できる部分もありますが、金銭面や保険などの保障面を考えると現状はまだ正社員が圧倒的ではあります。

安定では正社員に分がありますが、一方でフリーランスは安定性は欠きますが自由さでは逆に正社員ではできないようなことができることもあります。

安易に会社を辞めたり、フリーランスになろうとする人も多いため今回の記事がそういった安易な行動をする人に向けて一種の警鐘を鳴らせればと思います。

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